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高齢者の総合診療

高齢者の総合診療

老年病専門医の医師が患者様ひとりひとりの状態をしっかりと見極め、それぞれに合った専門的な治療を行っています。

当院では、ご高齢の方に対しての全人的医療を目指しており、加齢によって引き起こされる内科系の疾患、動脈硬化や心不全、衰弱証などに対して、老年病専門医である医師が、親身で専門的な診察・治療を行っております。

ご高齢の方は、風邪などの比較的軽い疾患から肺炎などの重篤な疾患へと発展することも少なくありません。
当院では、ご高齢の方の体の特徴や持病、症状を見極め、最も効果が高いと考えられる治療を提供しています。

老年病とは

加齢に伴い引き起これる病気の総称を老年病といい、下記のような特徴があります。

1. 症状や治療に対する反応が若年者とは異なる

2. 複数の慢性疾患に投与される薬剤数が増え薬害事象が起こりやすい

3. 治らない慢性疾患が多く、生活の質を重視した医療・ケアの優先度がある

特徴を充分に理解し、ご高齢の患者様に対して過少でも過剰でもない適切な医療を提供することが重要です。

代表的な老年病

・循環器の疾患
高血圧、糖尿病、狭心症、心筋梗塞など

・骨、関節、筋肉の疾患
リウマチ、骨粗鬆症、骨折、歩行障害など

・呼吸器の疾患
肺炎、誤嚥性肺炎、喘息、結核など

・目の疾患
白内障、緑内障、加齢黄斑変性症など

・脳、神経、精神の疾患
脳梗塞、脳内出血、パーキンソン病、アルツハイマー、老人性うつなど

当院で行う老年病治療

日本老年医学会が出している「高齢者に対する適切な医療提供の指針」によると下記の7点が重要とされており、当院ではそれに則った診察・治療を行っています。

1. 「高齢者の多病と多様性」

  • ・かかりつけ医として高齢者の病態と生活機能、生活環境をすべて把握し、包括的な管理を目指す。
  • ・複数の医療機関から断片的かつ重複した医療提供を受ける可能性が高く、ベネフィット・リスクバランスを考慮した医療提供を心がける。

2. 「QOL維持・向上を目指したケア」

  • ・一過性の疾患であってもそれを契機として生活の質が低下することを理解し、
    転倒予防やワクチン接種、航空管理などを行い契機となる疾患を予防する。
  • ・機能回復のためのリハビリテーションを早期から行い、日常生活機能の保持をはかる。

3. 「生活の場に則した医療提供」

  • ・患者の生活の質の維持に生活の場の問題は重要であり、適切な医療提供の場を選択する。
  • ・医療提供の場を変更する際に生じる問題を理解し、予防に努める。

4. 「高齢者に対する薬物療法の基本的な考え方」

  • ・有害事象や服薬管理、優先順位に配慮した薬物療法を理解し、実践する。
  • ・まず非薬物療法を試みて、可能な限り多剤併用を避ける。
  • ・少量から薬物を開始し、薬物に対する反応・薬害を観察して薬物の量を調整する。
  • ・優先度が低い薬剤は中止を考慮する。

5. 「患者の意思決定を支援」

  • ・患者本人と家族の価値観を尊重しつつ目標に関して合意形成を行う。

6. 「家族などの介護者もケアの対象に」

  • ・患者本人と家族の価値観を尊重しつつ目標に関して合意形成を行う。

7. 「患者本人の視点に立ったチーム医療」

  • ・患者もチームの一員であることを理解し、患者本人の視点に立った多職種協働によるチーム医療を行う。

当院では、眼の疾患や精神疾患など専門的な治療が必要な場合は老年病の専門医が診察を行った上で提携の専門医療機関を紹介しております。
どの様な症状でもまずはご相談ください。